社員のモチベーションを向上させる取り組みは?
モチベーション向上を成功させた企業事例を知りたい。
社員の主体性向上にむけ、実践できる施策を紹介します。
「社員のモチベーションを向上させる取り組みには何がある?」
「やる気に満ち溢れた、活気のある会社にしたい。」
「モチベーション向上に成功した企業事例はある?」

経営者として気になるのは社員のモチベーション。
やる気を出し、主体性を持たせるのは簡単なことではありません。
モチベーションさえ上がれば、業績も上がる。
社内の雰囲気も良くなり、組織として一体感も生まれます。
この記事では、社員のモチベーション向上を実現するための取り組みを紹介します。

実際の成功事例も紹介するので、参考にしてください。
この記事を最後まで読めば、熱量高く、一体感のある組織を実現できるはずです。
モチベーション向上の取り組みには、内発的なやる気をあげるのが大事。
主体性をもって活躍する社員へと育てるマネジメントが大切です。
社員のモチベーションを向上できるマネジメント動画をプレゼントするのでぜひご覧ください。

そもそもモチベーションとは?

モチベーションとは、物事に対する意欲のこと。

「動機付け」と呼ばれます。
仕事で成果を出すには、モチベーションが大事。
モチベーションを持続させることで、成果が継続的に出るのです。
モチベーションには以下の2つがあります。
- 外発的動機づけ
- 内発的動機づけ
それぞれどのようなものなのかを知っておきましょう。
外発的動機づけ
外発的動機付けとは、外部からの影響で発生するもの。

報酬や名誉などで起こります。
例えば、「仕事で活躍したらインセンティブを渡す」
これは、報酬によって動機付けを行っています。
外発的動機付けのメリットは、即効性を発揮しやすいこと。
報酬がわかりやすく、モチベーションも上がりやすいといえます。
一方で、モチベーションが長続きしにくいのはデメリット。
「報酬に慣れてしまう」「物足りない」と感じ、動機付けが起きなくなるのです。
内発的動機づけ
内発的動機づけは、自分の感情を基準に起こる動機付けです。

「やりがいや探求心」から生まれます。
例えば、「仕事が楽しくて仕方がない」のような状況。
自分の感情から、モチベーションが起きている状態です。
内発的動機づけのメリットは、モチベーションが続きやすいこと。
自分自身がやりたいことなので、自然と行動できるようになります。
一方で、意図的に発生させにくいのはデメリット。
動機付けができずに、なかなか行動できないケースもあります。
社員のモチベーション向上の取り組みが必要な理由

社員のモチベーション向上が必要なのは、現状維持ではだめだから。

時間と共にモチベーションは下がります。
目標もない状態では、やる気は落ちる一方。
成果も一定、決められた仕事をやる毎日。

これではモチベーションになりません。
企業として取り組みを進め、やる気を伸ばすのが大切。
現状維持では問題になるので、やる気向上の仕組みが欠かせないのです。
外発的な動機づけだけでは不十分

モチベーションをあげるには、外発的動機づけだけでは不十分です。
外発的動機づけとは、「報酬や罰によるモチベーション」のこと。

テストで100点なら、ゲームを買ってあげるみたいなもの。
会社であれば、給料アップやインセンティブ。
「目標達成しないとボーナスなし」のような、報酬面での動機づけになります。
外発的動機づけは、最初のうちは効果を発揮する仕組み。
しかし、人は慣れが生じ、モチベーションに限界が来ます。
- 頑張っても対して貰えないから
- ある程度頑張れば十分な報酬だから
- 先月と同じくらいで良いか

モチベーションの維持には、内発的動機づけも大事。
本人が「やろう」と思うことがモチベーション向上のコツです。
物や報酬だけでやる気を釣ろうとするのは止めておきましょう。
社員のモチベーションが下がる5つの原因

社員のモチベーションが下がる原因は以下の通りです。
- 労働条件に不満がある
- 給料に不満がある
- 仕事内容に不満がある
- 人間関係の不満がある
- 会社やキャリアの将来に対する不安がある
労働条件に不満がある
労働条件に不満があると、モチベーションは下がります。

働く気力が減るでしょう。
条件面を重視する社員は多いもの。
条件に不満があると、別の会社がいいと思います。
今の会社への愛着が減り、モチベーションも下がるのです。
給料に不満がある
給料への不満も、モチベーションが下がります。

給料を重要視する人もいます。
お金の不満は生活に直結するもの。
将来への不安も起こる重要なものです。
給料が少ないこともモチベーションが下がるでしょう。
仕事内容に不満がある
仕事内容への不満もモチベーションに直結します。

やりがいに関わってくるからです。
仕事内容は誰にとっても大事なもの。
やりがいがない仕事では、モチベーションはあがりません。
イキイキと働けるかどうかは重要でしょう。
人間関係の不満がある
人間関係の不満もモチベーションに影響します。

誰と働くかは大事です。
仕事内容よりも、人間関係を気にする人もいるでしょう。
好きな仕事でも人間関係が辛いとモチベーションは上がりません。
人間関係が良いかどうかも、働くうえでは大事なのです。
会社やキャリアの将来に対する不安がある
会社やキャリアへの不安もモチベーションに影響します。

「このままで良いのか?」と感じるためです。
将来への不安を抱えていると、仕事に身が入りません。
自分の生活に影響するものであり、不安が募るでしょう。
不安が解消されないと、別の企業が良いと感じてしまいます。
仕事へのモチベーションがあがらず、転職を考えることになるのです。
社員のモチベーションを向上させる取り組みを行う4つのメリット

社員のモチベーションを向上させる取り組みを行うメリットは以下の通りです。
- 従業員の主体性が増す
- 生産性が向上する
- 離職率が下がる
- 組織が活性化する
従業員の主体性が増す
モチベーション向上により従業員の主体性が増します。

自走する組織が生まれます。
従業員の主体性が増すと、自ら行動できるように。
自分で考え、自分で行動する組織となるでしょう。
モチベーションが上がると「やろう」と思えるようになります。

より活発な組織になるでしょう。
生産性が向上する
モチベーションが上がると生産性も上がります。

従業員の行動量も増えるからです。
モチベーションが高い人材は自分から動けるようになります。
「やろう」と思っているのでどんどん行動できます。

また、自信を持ちやすいのもポイントです。
自分ならできると考え、次々とチャレンジをするでしょう。
積極的に行動するので、生産性が向上します。
離職率が下がる
モチベーション向上は、離職率低下にも効果的です。

帰属意識が高まります。
モチベーションがあると、もっと働きたいと感じるでしょう。
この会社に長くいたいと思えるようになります。
仕事にやりがいが生まれるので、離職を考えることも減るでしょう。
人材が定着する環境を生み出せるのです。
組織が活性化する
モチベーションが上がると組織が活性化します。

コミュニケーションも増えるでしょう。
モチベーションが高い組織は、協力が増えます。
お互いに助け合い、会話も増えるでしょう。
そのうち協力する体制が当たり前になります。
自分のことだけではなく、周囲も考えて、行動できる人材が増えるのです。
社員のモチベーション向上に効果的な取り組み8選

社員のモチベーション向上に効果的な取り組みを紹介します。
評価制度を明確にする

公平で明確な評価制度を策定しましょう。

納得できる制度作りが必要です。
人のモチベーションには、「認められる」が効果的。
賞賛されることで自己肯定感があがり、やる気につながります。
しかし、評価制度が不公平だと不満の対象に。
- 頑張ってるのに評価されない
- あいつが評価されるのはおかしい
- 営業は評価されて、事務には評価がない
従業員のモチベーションがあがるのは、公平に評価されるから。
「〇〇を達成する」のように、明確な評価を周知しましょう。
インセンティブを発生させる

インセンティブを発生させることも、モチベーションに効果的です。
金銭のような報酬は、わかりやすい動機づけ。

報酬のために、頑張ろうとする社員が増えます。
注意点は、インセンティブだけでは持続しないこと。
いつかは慣れが来て、インセンティブを当たり前に感じてしまいます。
また、インセンティブ獲得が目的になる恐れも。
一時的には効果的ですが、本質的な解決にならない点は気をつけてください。
面談を定期的に実施する

定期的に面談を行い、話し合うことも大切です。

頑張りを認める良い機会です。
面談の役割は、話を聞くだけではありません。
- 頑張りを評価する
- 新しい役割を与える
- 今後の期待を伝える

モチベーション向上に、重要な働きかけができます。
「何も言わなくても伝わるだろう」では、従業員に伝わりません。
面談を通して、頑張りや評価を認めることでモチベーションにつながります。
能力を発揮できる人材配置を行う

従業員が能力を発揮できるかも、重要な要素です。

強みを活かせる環境に配置しましょう。
強みを活かせる環境であれば、自然と成果が出ます。
成果が出れば自信がつき、周囲からも評価される。
「自分ならできる」とモチベーション向上につながります。
うまくいかない業務や苦手な業務を続けても、毎日が苦しいだけ。

従業員の適性を活かした配置を行うことも大切です。
成功体験を増やして自信を持たせる

成功体験を増やし、自信を持たせることも大切です。
モチベーションに大切なのは、「やればできる」という自信。
人はできることには前向きで、できないことには後ろ向きです。
成功しやすい環境を作り、自信を持ってもらうことは大事。

従業員が自ら「やりたい」と思える環境が最強です。
明確な目標設定をする

明確な目標があることも、モチベーションには大事。

目標がないと、何をすべきかわかりません。
何をするかわからない状態では、当然モチベーションは起きません。
目標があり、達成したいと思うからこそモチベーションが生まれます。

まずは明確な目標設定を行い、方向性を決めましょう。
その際、従業員自身が決めた目標にすると効果的。
人から言われた目標より、自分で決めた目標の方が実現しようと思います。
お互いに賞賛する文化を作る
お互いに賞賛する文化を作ることもおすすめです。

認められることで喜びを感じます。
周囲から褒められることで、気分が上がる人は多いでしょう。
日頃から褒め合うことで、いつもモチベーションが上がる状態を作り出せます。
褒められるために、努力して頑張ろうと思う社員もいるでしょう。
お互いに褒め合い、切磋琢磨する環境は大切です。
マネジメント手法を変える
モチベーション向上に向け、マネジメント手法を変えてみましょう。

管理職自身が変わることも大切です。
管理職の関わりによって、モチベーションは大きく変わります。
信頼できる上司のもとであれば、部下のやる気も上がるでしょう。

上司のため組織のために頑張ろうと思います。
一方で、信頼できない上司であればモチベーションは下がります。
何のために仕事をしているかわからず、やる気も起きないでしょう。
社員のモチベーションが上がらないのは、マネジメントに問題があるかもしれません。

モチベーションを引き出すマネジメントを学びましょう。
下記の動画で課題解決に役立つマネジメントを紹介しているので、ぜひご覧ください。

社員のモチベーション向上の取り組みを行う流れ

社員のモチベーション向上に取り組む際の流れを紹介します。
モチベーションの現状を把握する
まずは従業員のモチベーション状況を把握しましょう。

自社の課題がわかります。
アンケートや診断ツールを使って分析してください。
自社の現状もわからない状態では、適切な対処ができません。
- 部署ごとのモチベーションはどうか
- 具体的にどのようなモチベーションがある・ないのか
複数の観点から調べることで、自社の課題が見えてきます。
自社の状況に合う取り組みを実施する
自社の状況にあわせて、取り組みを実施しましょう。

組織全体と、個人単位への取り組みが大切です。
たとえば、評価制度全体を改善し、モチベーションを上げる方法があります。
また、従業員の適材適所を実現し、個人単位に働きかける方法もあるでしょう。
企業ごとに課題は違うため、同じ対処でも結果は変わります。

自社の状況や課題を考え、適切な対処を実施しましょう。
モチベーションの変化を調査する
施策を行ったら、モチベーションの変化を調査します。

結果をもとに、再度アップデートしてください。
また、施策の結果を従業員に知らせるのも良いでしょう。
- 効果が出ているのか
- どのように変化しているのか
- 今後どうしていくのか
フィードバックを行いながら、改善を続けるのが重要です。
社員のモチベーション向上の取り組みを成功させた企業事例

社員のモチベーション向上を成功させた事例を紹介します。
- サイボウズ株式会社
- 日本レーザー株式会社
- 株式会社BUDDICA
- 外資系EC会社の事例
サイボウズ株式会社
サイボウズは「モチベーション創造メソッド」を実施。
- 社員の「できること」と「やりたいこと」
- 会社側の「やってほしいこと」「やるべきこと」
この2つを共有し合うことで、モチベーション向上につなげています。
たとえば、社員のやりたいこと、会社のやってほしいことが一致する場合。
会社が出した部署異動に手を上げることで、社員はやりたいことを実現できます。
もし、現時点では能力が足りなくても、成長するサポートを提供。
「やりたいことの実現に向けて頑張る」というモチベーションになります。
従業員のやりたいことを理解し、モチベーション向上を促す取り組みです。
参照:モチベーション創造メソッドとは?──「やる気」のセルフコントロール
日本レーザー株式会社
日本レーザーは、公正な制度によって、モチベーション向上を実施しています。
たとえば、海外出張は部署を問わず、全員にチャンスがあります。
「海外出張ができるように頑張ろう」というモチベーションになるからです。
また、TOEIC500点以上を昇給要件と定めました。
取得しない従業員もいますが、モチベーションは下がらず、離職もしません。
※10年以上離職率がほぼ0%

公正な制度であり、不満を持つ原因にならないからです。
日本レーザーはモチベーションを上げる取り組みはもちろん、下げない取り組みも行っています。
不満を減らすために、公正な制度を活用している例と言えるでしょう。
株式会社BUDDICA
BUDDICAが実施したのは組織コーチングの導入。
組織コーチングにより、会社の一体感が高まりました。

また、「今のままでは達成できないゴール」の設定。


今のままだと無理だから、変わらないといけない。
- もっと上を目指したい
- 普通なら無理な目標を達成したい
- 現状維持には興味がない
「達成できないゴールを達成しよう」というモチベーションが生まれます。
結果、1年で年商50億から70億へ成長。
来期は100億円の目標のところ、110億円の進捗で動いています。
組織コーチング導入の成果については、下記の動画もぜひご覧ください。
外資系EC会社の事例
社員のモチベーションに悩んでいたのが、外資系EC会社に勤める溝口さん。
メンバーに任せているはずなのに、成果が出ない。

メンバーが指示待ちで、リーダー任せの状態でした。
そんなときに知ったのがコーチング。
マネジメントに活かしたいと思い、JCC認定キャリアコーチ養成講座を受講しました。
コーチングを学んだ際に気づいたのは、自分の関わり方がまずかったことです。
メンバーに任せずに、自分がすべてやろうとしてしまう。
メンバーは指示待ちになってしまい、モチベーションが下がる。

自分自身が今の状態を作っていることに気づかされました。
コーチングを通して、部下との接し方を学んだ溝口さん。
本当の意味でメンバーに任せるようになっていきました。
その結果、メンバーが主体性を発揮して動き出すように。
自分で考え、自分で行動する組織へと変わっていきました。
溝口さんの変化の様子は、下記でインタビューを行ったのでぜひご覧ください。
社員のモチベーション向上の取り組みに関するよくある質問

社員のモチベーション向上の取り組みに関するよくある質問は以下の通りです。
- お金以外で社員のモチベーションを上げる9の方法は?
- モチベーションの高い企業ランキングは?
- モチベーションを継続するにはどうしたらいいですか?
- お金以外で社員のモチベーションを上げる9の方法は?
-
お金以外で社員のモチベーションをあげる方法には、次のような方法があります。
お金以外で社員のモチベーションを上げる9の方法- 評価制度を明確にする
- 面談を定期的に実施する
- 能力を発揮できる人材配置を行う
- 成功体験を増やして自信を持たせる
- 会社の理念や方針を浸透させる
- より高い目標設定を行う
- コミュニケーションを増やす
- 褒め称える企業風土を作る
- 組織コーチングを行う
- モチベーションの高い企業ランキングは?
-
openwork社の「働きがいのある企業ランキング2024」では、以下のような順位になっています。
働きがいのある企業ランキング2024- 株式会社リクルート
- PwCコンサルティング合同会社
- 株式会社電通
- アビームコンサルティング株式会社
- 日本アイ・ビー・エム株式会社
- ソニー株式会社
- 株式会社キーエンス
- プルデンシャル生命保険株式会社
- アクセンチュア株式会社
- デロイトトーマツコンサルティング合同会社
- モチベーションを継続するにはどうしたらいいですか?
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モチベーションを継続するためには、習慣にしてしまいましょう。
当たり前の行動にすれば、やらないほうが違和感になります。
- モチベーションを高める3要素は?
-
モチベーションを高める3要素とは、以下の3つです。
モチベーションを高める3要素- 自主性
- 成長
- 目的
ダニエル・ピンク氏により提唱されました。
この3つを意識することで、モチベーションが上がるとされています。
まとめ:社員のモチベーション向上への取り組みにマネジメントを変えてみよう

社員のモチベーション向上には、以下の手法を試してみましょう。
- 評価制度を明確にする
- インセンティブを発生させる
- 面談を定期的に実施する
- 能力を発揮できる人材配置を行う
- 成功体験を増やして自信を持たせる
- 明確な目標設定をする
- マネジメント手法を変える
なかでも大切なのが、マネジメント手法を変えること。

部下ではなく、管理職に課題があるかもしれません。
マネジメントを学ぶのであれば、JCCキャリアコーチ養成講座。
認知科学に基づいたマネジメントを学ぶことができます。
JCCを受講し、モチベーション向上につなげた企業事例も紹介しているので、ぜひご覧ください。