学生時代、最終週ギリギリに夏休みの宿題を片づけていた人は「会議前ギリギリに資料を準備する」割合が、そうでない人に比べて8.3倍ということが判明。その後の人生で時間配分のクセを改善できる人は、全体の2割
夏休みも最終週に突入し、夏休みの宿題に追われる子ども達を横目に「自分もそうだったなあ」と感慨深く眺めているパパママも多いのではないでしょうか。しかし、気楽に眺めている場合ではないかもしれない、気になる調査データが・・。
※本記事に含まれる調査結果は引用・転載可能です。ご掲載頂く際は、必ず『㈱ミズカラ調べ』 と明記の上、参照リンクの設定をお願いします。
会議ギリギリに準備するビジネスパーソンは、夏休みの宿題もギリギリだった
働くパパママ世代500名に対し「会議資料はいつ準備完了しますか?」と質問したところ、学生の頃、最終週に駆け込みで夏休みの宿題を片づけ(やっつけ?)ていた人は、1週目から計画的にコツコツやっていた人と比べて「会議前ギリギリに準備する」割合が8.3倍という結果に(23.3% vs 2.8%)。今バタバタと宿題をしている子ども達は、このままだと会社に入ってもバタバタと仕事に追われることになるかもしれません。
8割の人は、時間配分の悪いクセを直せない
そもそも、私たちはこの「ギリギリ癖」を直せるのでしょうか?そこで「これまでの人生で時間配分のクセについて改善しようとしたことはありますか?」と聞いてみたところ、改善に成功したと回答した人はたったの21.2%。残りの8割の人は、人生を通して時間配分の悪いクセを直せていないことが明らかになりました。「人は、変われない。」これは、タイムスケジューリングの側面からも事実といえそうです。
\ 変わるきっかけをつかむ/
改善に成功した「2割」の人は、なぜ変われたのか?
今夏休みの宿題に追われている子ども達が、ちゃんと時間管理のできる「シゴデキの大人」(その頃にはきっと死語ですが・・)になるために。知っておくべきは「変われた人の特徴」です。時間配分のクセを改善するためのアプローチを聞いたところ、まず分かりやすい差分は「心がけ」の部分。改善に成功した人は、そもそも強い意志を持って自分を変えたことがわかります。
とはいえ「意志が強い」人が変われるのは当然といえば当然。この質問は複数選択形式で聞いているので、その他の差分を見ていきます。するとまず、改善に失敗する人が「身近な人」に頼りがちなのに対し、改善に成功した人は「コーチやメンター」を付ける傾向が見えます。意志が強いゆえに、絶対に変われる手段を自ら選択しているのです。改善できない人は「スケジュール管理ツール」の割合も高く、「とりあえずツールで解決した気になりがち」という傾向も見えます。
卒業しても「宿題」は残り続ける
学生から社会人になって、一番嬉しいことの一つは「宿題がない」こと。残業や休日出社はあるにせよ、学校の卒業と同時に私たちは晴れて「宿題」からも卒業できます。しかし尾崎豊が「卒業して一体何解るというのか」と歌ったように本質は変わらず、学生時代に積み残した悪癖も残り続けます。
同年代と学校空間の中で共に過ごす時間の中で、自分の長所や短所、悪癖は浮き彫りになってきます。卒業や就職といった人生の区切りでうやむやになりますが、それらが自然消滅することはありません。そしてこれこそが、本当の「宿題」なのかもしれません。人はいつかのタイミングで「決断」して、具体的に変わる努力をした時にはじめて変われます。自らの悪癖と向き合い、意志と具体策をもって改善した時、晴れて「卒業」し、そして大人になれるのではないでしょうか。
【調査概要】
・調査名:「夏休みの宿題とビジネス書類の着手タイミングの相関」の調査
・調査対象:25~59歳男女 既婚・有職者 500名(全国)
・調査期間:2025年7月30(水)~ 7月31日(木)
・調査方法:インターネット調査
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