手に職をつけるもつまらない日々▶︎まさかの天職をみつけて異業種へ転身

12年間の看護師としてのキャリア、チームリーダーとしての信頼、後輩を育成する充実感──

看護師として着実にキャリアを積み上げてきた吉岡智美さんが、なぜ毎朝「やだな」と思いながら出勤する毎日から「やりたいことはやりきった」と感じられるようになったのか。

そして、どのように仕事への熱量を取り戻し、人材系大手企業で新たな挑戦を始められたのか。
責任感の強さゆえに簡単にはやめられず、「このままでいいのだろうか」という葛藤を抱えながらも、現在は営業職として新鮮なワクワクを感じながら働く吉岡さん。
外から見れば安定した環境を手放した彼女が経験した、現状の自分からの脱出と、内面的な変化の軌跡をお聞きしました。

BEFORE

役職が上がるにつれ事務作業が増え、 「自分に合った働き方なのか?」 と悩み始めていた。

AFTER

看護師を辞め、人材系の営業で新しいキャリアをスタート「新人賞獲得」に挑戦中

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目次
松田 皓太 株式会社ミズカラ CEO

経営・マーケ戦略の専門家。銀行、Salesforce社にて従事した後、起業・メディア売却。その後株式会社ミズカラに参画し、CEOとして戦略立案や組織設計を担う。

毎朝「やだな」──1年間続いた葛藤の日々

ー受講前の状況について教えてください。

12年間、私は看護師として働いていて、最後の数年間はチームリーダーを務めていました。

でも、正直に言うと「もうやりたいことはやりきったな」という思いがあったんです。

この先、役職が上がっていくと、現場での患者さんとの関わりよりも事務作業が中心になっていく。そんな働き方を見ていて「私には合わないかもしれない」と感じるようになりました。

ー「やりきった」という感覚は、どのような瞬間に生まれたのでしょうか?

チームリーダーとして、後輩の指導や目標に向かってチームを進めていく仕事には、確かにやりがいを感じていました。指導した子たちが成長して、2年目、3年目になっていく姿を見るのは本当に嬉しくて。

でも、後輩の指導やマネジメントすること以外の看護師の仕事そのものに対しては「自信を持って言える部分があまりない」状態だったんです。なんとなく自覚はしていたのですが、それを認めてしまうと仕事を続けられなくなってしまう。だから蓋をして、なんとか業務を進めているような感じでした。

ーそんな状況が、どのくらい続いていたのですか?

転職を考え始めてから、実際に動き出すまで約1年間ですね。

その間、毎日が本当に辛くて。前日の夜から「明日、メンバーは誰がいるんだろう」「何か問題が起きないといいな」って不安になって。
朝起きて仕事に行く時も、日勤でも夜勤でも関係なく「やだな」って感じが一番強かったです。

でも、チームリーダーとしての責任もあるし、簡単にやめることはできない。そんな状況が1年間続きました。

ー責任感の強い方ほど、そういったジレンマを抱えやすいかもしれませんね。

そうですね。看護師しか知らなかったので、「他に何ができるのか」も見えなかったんです。

「転職したいけれど、どこから始めていいのかわからない」

頭の中も整理できないまま、なんとなく仕事を続けている状態でした。やらなきゃいけないことはやるけれど、気持ちはどこか遠くに行ってしまったような感覚でした。

「コンフォートゾーン」という言葉が変えた、すべて

ーそんな中で、コーチングと出会ったきっかけを教えてください。

広告で見た「人間は自分の安全地帯、そのコンフォートゾーンに戻っちゃうから、外に出るのがまず大変で」という言葉にポンと来たんです。

「確かに、そうだな」と思って、そこに衝撃を受けました。

その後、動画をいくつか見させてもらったのですが、どれも「確かに」と納得することばかりで。自分の状況がまさに言語化されていて、すごくすっきりしたんです。

ー自分に起きていることが言語化されているのを見て、どのような感覚になりましたか?

「これだ」って感じでした。

1年間ずっとモヤモヤしていた状況が、はっきりとした言葉で表現されている。そこで体験コーチングを申し込んでみようと思ったんです。

ー体験コーチングでは、どのような発見がありましたか?

コーチの方が「やりがいが見つかってないけど、やらなきゃいけない状況だと多分できちゃう人なんですね」と言ってくださったんです。

その瞬間、「あ、確かにそうだな」とすぐに腑に落ちました。

自分でもなんとなくは気づいていたのですが、それを認めることで仕事ができなくなってしまうから、あえて見て見ぬふりをしていたんです。でも、それをテーブルの上にポンと置かれて、もう逃れられない状況になりました。

ーまさに「現実と向き合う瞬間」だったのですね。

はい。でも、元々変わりたいとは思っていたので「もうこれを掴まないと変われない」という気持ちになりました。

覚悟を決めたら早いタイプなので、そこからは「行くしかない」という感覚でしたね。

「やるしかない」── 未来が見えた瞬間の覚悟

ー実際にコーチングを受けて、どのような変化が起きましたか?

最初は、自分の本音を全部さらけ出せる環境を作ってもらいました。

そこから「じゃあ未来のことを考えましょうか」となった時、実はやりたいことがいっぱい出てきたんです。海外で仕事ができるようになりたい、いろんな食器を自分で作ってみたい、犬の殺処分をゼロにしたい…本当に何も考えずにやりたいことを言うと、結構いっぱい出てきました。

ーその時の表情はどのような感じでしたか?

楽しかったです。まだ現実ではそうなっていないのに、もう自分の頭の中が未来に行っちゃってるような感覚でした。

ーそこから、どのようにして具体的な転職活動へと進んだのでしょうか?

自己理解で、自分がこれまで苦なく夢中にやれちゃっている感覚で働いていた領域を特定したんですけど、この感覚を活かして仕事ができたら最高だなと思えたんです。じゃあ、この感覚と合う仕事はなんだろうかと軸に繋がる要素が見えてくるようになったのがはじまりですね。

ー実際の転職活動はいかがでしたか?

面接対策が一番きつかったですね。

看護師として働いていたので、結論から話してその後に理由を述べるという話し方に慣れていなかったんです。聞かれたことに対して理由から話してしまって「それは違うよね」となったり。

あとは、看護師の仕事だと数字で表せる成果があまりなかったので、面接で「どういう実績があったのか」と聞かれた時の答え方に苦労しました。

ー何がそれらの困難を乗り越えさせたのでしょうか?

「新しい自分を見るためには、違う道を行くしかない」という感じでした。それが一番強い動機になっていましたね。

自分が行きたい未来が見えるようになったので、そこに行きたいと思ったんです。それに、もう仕事もやめていたので、後戻りはできない。前に行くしかないという状況でした。

「やってやるぞ」── 新天地で輝く現在の姿

ー見事転職を成功され、現在は大手人材企業で営業職をされているということですね。今の仕事に対してはどのような感覚がありますか?

全部が初めてなので不安もありますが、新しい知識が得られるのが新鮮です。

「自分がやってみたらどうなんだろう」というワクワクがあります。

仕事が変わったことでプライベートの過ごし方も変わって、全部が新鮮な感じなんです。

早く戦力になりたいという気持ちが一番強いですね。

ー今後の目標はありますか?

新人賞を取りたいと思っています。そのくらい頑張りたいなと。

海外で仕事ができるようになることも含めて、いろんなことに挑戦していきたいですね。

「新しい自分を見るためには、違う道を行くしかない」

ー最後に、同じような状況で悩んでいる方に向けて、メッセージをお願いします。

私もすごく仕事に対してモヤモヤがあった中で、コーチングを今、こうなっている自分の現実があるので、もし仕事に対してモヤモヤがあったり、どうしていいかわからないという悩みを抱えている人がいたら、コーチングを受けていただいて、明るい未来を手にしてもらいたいなと思っています。


「責任感が強くて簡単にはやめられない」 「やりたいことはやりきってしまった感がある」 「毎朝『やだな』と思いながら出勤している」

もしあなたが吉岡さんと同じような状況にいるなら、それは決してあなただけの悩みではありません。

同じような責任感を持った多くの方が、キャリアの転換点で同じような葛藤を経験し、そして新たな道を切り開いています。

吉岡さんの言葉にあったように「新しい自分を見るためには、違う道を行くしかない」のかもしれません。

そして、その一歩を踏み出すために必要なのは、まず自分の本音と向き合うこと。あえて見て見ぬふりをしてきた想いを、テーブルの上に置いてみることです。

あなたの中にも、きっと吉岡さんのような「やってやるぞ」というエネルギーが眠っているはずです。

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この記事を書いた人

島田隆則のアバター
島田隆則 株式会社ミズカラ CBDO

キャリアと組織開発の専門家。人材広告会社→株式会社リクルートキャリアを経て独立、現株式会社ミズカラ執行役員CBDO、日本認知科学コーチング協会理事、パーソナルジム「B_e Fitness」代表。ベストボディジャパン初出場にして日本一・元日本代表の実績を誇る。「キャリアの概念を変える」を掲げ、自身のYouTubeチャンネルでは本音のキャリア論を発信。

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