ワンマン経営とは?よくある末路や成功例も解説

この記事のまとめ

ワンマン経営とは?メリットデメリットは?

ワンマン経営の末路や成功例も含めてわかりやすく解説

「ワンマン経営ってどんな経営?」

「ワンマン経営のメリットデメリットは?」

「ワンマン経営の成功例ってある?」

中小企業やベンチャー企業に多いワンマン経営。

  • 「カリスマがある」「求心力がある」
  • 「独裁的だ」「経営者に依存している」
山宮健太朗

評価が分かれるところです。

ワンマン経営にはメリットもデメリットもあります。

企業によっても異なるので、ワンマンが正解かどうかは難しいところ。

しかし、どの企業にも言えるのは、

ワンマン経営には限界が来る

この記事では、ワンマン経営のメリットデメリットや末路を解説。

この記事を最後まで読めば、自社の指針を明確にし、一丸となって歩める最高の組織を作れるはずです。

ワンマン経営から抜け出すには、勇気をもって仕事を任せることが不可欠。

信頼して仕事を任せられる従業員に成長するには組織コーチングが効果的。

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目次
松田 皓太
株式会社ミズカラ CSO
株式会社ミズカラのCSO。同志社大学を卒業後、西日本シティ銀行に入社。2021年Salesforceに転職後、副業で株式会社ACILを経営。キャリアに関する情報を発信するメディア「ポジサラ」を運営。2023年会社売却をし、株式会社GOAL-B入社。日本一本質的なキャリア支援を目指し、今日も最高の1日を作り上げるメディアを運営。

ワンマン経営とは

ワンマン経営とは、経営者が企業の意思決定を一人で行う状態です。

山宮健太朗

中小企業やベンチャーでよく起こります。

ただし、ワンマン経営は、悪いことではありません。

企業の意思決定を素早く行えるため、組織運営を円滑にします。

また、経営者のカリスマにより、企業を大きくできる場合もあるでしょう。

一方で、方向性を間違えると独裁的と呼ばれてしまうことも。

メリットデメリットがある点は知っておかなければなりません。

ワンマン経営には限界がある

ワンマン経営の問題点は、会社を大きくする限界があることです。

山宮健太朗

社長のキャパシティにも限界があります。

会社を大きくしようと思えば、人材も必要です。

しかし、社長一人が管理できる人材には限界があるでしょう。

また、経営も業務も行う社長の場合、業務量にも限界があります。

経営をして業務ができない、業務をして経営ができない。

山宮健太朗

会社が大きくなりません。

ワンマン経営には限界があり、優秀な部下の存在が必要です。

人材育成については、下記の記事も参考にしてください。

ワンマン経営のメリット

ワンマン経営のメリットは、以下の通りです。

ワンマン経営のメリット
  • 意思決定が素早い
  • 従業員に考えが浸透しやすい
  • 責任の所在が明確になる
  • 求心力を持ちやすい

意思決定が素早い

ワンマン経営は、意思決定を素早く行えます。

山宮健太朗

経営者の一存で決められるためです。

企業経営において、意思決定の早さは重要。

決断が遅くなると、変化の激しい社会に置いていかれます。

ワンマン経営であれば、問題が起きたときもすぐに決断。

山宮健太朗

チャンスが生まれたときも、素早く行動できます。

社会変化に対応しやすい点も大きなメリットでしょう。

従業員に考えが浸透しやすい

ワンマン経営の場合、従業員に考えが浸透しやすいメリットもあります。

山宮健太朗

ワンマン経営は、経営者の意見が強い企業。

経営者が現場におもむき、発言する機会も多くあります。

直接現場と話すことで、経営者の考えが現場に浸透。

  • どのような考えを持つべきか
  • どのように仕事をするべきか
  • 会社はこれからどうしたいのか

経営者自身の考えていることが、従業員によく伝わるでしょう。

経営者の考えや理念を浸透させることは、組織が一丸となるために重要です。

理念を浸透させるコツについては下記の記事で紹介しているので参考にしてください。

責任の所在が明確になる

ワンマン経営の場合、責任の所在は経営者です。

山宮健太朗

経営者が意思決定を行うから。

責任の所在が明確なことにより、従業員が動きやすくなるのがメリット。

部下ではなく命じた経営者の責任

このような考えがあれば、部下は気負わずにチャレンジできます。

従業員に責任があると、萎縮したり、責任を押し付け合ったりと問題に。

経営者が責任を負うことで、部下が行動しやすくなるメリットがあります。

求心力を持ちやすい

ワンマン経営の場合、求心力が高まりやすくなります。

山宮健太朗

カリスマ的存在です。

経営者が全て決めるということは、良い結果も経営者のおかげ。

施策が成功し、成果を出せば、経営者は凄いと思われます。

  • 結果を出す経営者に認めてほしい
  • 経営者についていきたい
  • この人の会社なら大丈夫

求心力を発揮すれば、自然と会社が一丸となってまとまるように。

経営者を中心に、強い組織ができる点もメリットでしょう。

ワンマン経営のデメリット

ワンマン経営のデメリットは、以下の通りです。

ワンマン経営のデメリット
  • 成果が経営者に依存しやすい
  • 従業員の主体性が失われる
  • 後継者や管理職が育たない
  • 企業風土に合う合わないが激しい

成果が経営者に依存しやすい

ワンマン経営の場合、経営者依存が問題になります。

山宮健太朗

すべて経営者次第。

成果を出すのも失敗するのも、経営者の判断。

ワンマン経営では、従業員が意見できません。

従業員の考えを聞くこともないので、経営者がどれだけがんばれるか。

負担が大きく、体調不良などを起こすリスクもあります。

従業員の主体性が失われる

従業員は自分で考えることが少なく、主体性を失います。

山宮健太朗

経営者に従うだけになるからです。

どんな仕事をするにも、経営者の判断次第。

従業員から提案や行動が生まれてくることはありません。

主体性が失われると、組織の成長も止まってしまうことに。

従業員が指示待ち人間になり、ただタスクをこなしているだけになるのです。

主体性のある組織にするにはどうすれば良い?と思う場合は、下記の記事もご覧ください。

後継者や管理職が育たない

経営者依存が激しく、後継者や管理職も育ちません。

山宮健太朗

決断を経験する機会がないからです。

ワンマン経営では、すべて経営者が決断。

企業の方針も、日々の業務も経営者が方向性を定めます。

部下は命じられた仕事をやるだけで、自分で考える経験が積めません。

経営者や管理職として必要な経験を積めず、後を任せられる人材が育たないのです。

企業風土に合う合わないが激しい

ワンマン経営の場合、経営者自身が企業風土です。

経営者と合わなければ、企業とのマッチはしないでしょう。

山宮健太朗

ワンマン経営者は、自分の意見を絶対だと押し付けがち。

考えが合わない従業員は息苦しく、会社を離れてしまいます。

結果として、自分に従う従業員だけが残るように。

イエスマンばかり残ってしまうリスクには気をつけた方がよいでしょう。

ワンマン経営者によくある末路

ワンマン経営者によくある末路を紹介します。

ワンマン経営者によくある末路
  • 優秀な人材が離職して崩壊する
  • ワンマン経営者が暴走する
  • ワンマン経営から抜け出せず苦しむ
  • 従業員からの反感を受け孤立する

優秀な人材が離職して崩壊する

ワンマン経営に多いのが、優秀な人材の離職。

山宮健太朗

経営者と合わない人材が離職します。

優秀な人材がいなくなると、組織には大ダメージ。

業務で成果を出せる優秀な人材がいなくなります。

経営者が優秀でも、部下が同じことをできるとは限りません。

山宮健太朗

指示に従っても結果がでないことも。

ワンマン経営に見切りをつけた人材が発生し、組織崩壊を起こすリスクがあります。

ワンマン経営者が暴走する

経営者が暴走してしまうのも、よくある末路です。

ワンマン経営を続けると、部下がイエスマンだらけに。

山宮健太朗

だれも止める人がいなくなります。

  • 無理な事業を進める
  • 問題行為を起こす
  • パワハラを起こす

この状態でも、誰も止められません。

最悪の場合、不正行為や警察沙汰で大問題に。

権力に溺れてしまうと、最悪の事態を巻き起こします。

ワンマン経営から抜け出せず苦しむ

ワンマン経営を続けていると、抜け出せなくなります。

山宮健太朗

決断できる人がいないからです。

ワンマン経営を続けているので、部下が育ちません。

仕事を任せたくても、任せられる人材がいないのです。

  • 管理職の候補がいない
  • 重要な仕事を任せられない
  • ナンバーツーを任せたい人材がいない

これまでのやり方を変えないと、部下は成長しません。

ワンマン経営が続くと、ワンマンから抜け出せなくなってしまいます。

従業員からの反感を受け孤立する

どこかで従業員が反発する場合もあります。

山宮健太朗

ワンマンがいつまでも続くとは限りません。

ワンマン経営が続くのは、従業員が経営者を尊敬しているから。

問題が起きたり、業績が下がったりすると、反発を受けやすくなります。

今までイエスマンだった従業員たちが、急に敵になる。

正直、経営者のいうことは
おかしいと思っていた

一度信頼が下がってしまうと、取り戻すのは難しいもの。

求心力を失い、一気に孤立してしまうことも考えられます。

ワンマン経営の成功例

ワンマン経営の成功例を紹介します。

ワンマン経営の成功例
  • apple(スティーブ・ジョブズ)
  • テスラ(イーロンマスク) 

apple(スティーブ・ジョブズ)

カリスマ的な経営者といえば、スティーブ・ジョブズ

山宮健太朗

iPhoneでおなじみ、appleの創業者です。

スティーブ・ジョブズは1976年にappleを創業。

その後、CEOとの仲が悪くなり、一時的に失脚していました。

しかし、カリスマだったジョブズがいなくなったappleは倒産寸前。

ジョブズが戻ってくることで、iPodやiPhoneを生みだし、見事復活するのです。

スティーブ・ジョブズの手法

ジョブズの経営は、マイクロマネジメント。

山宮健太朗

実は、現場介入が多い経営者です。

自分の考えを実現させるため、製品は細部までこだわる。

プレゼンするときも部下には任せず、自分で登壇する。

プレゼン時の言葉や、スライドも自分で作っています。

自分の意向を現場まで反映させており、ワンマン経営の成功例と言えるでしょう。

テスラ(イーロンマスク) 

テスラを作ったイーロンマスクも、ワンマン経営として有名です。

世界的企業であるテスラを作ったイーロンマスク。

山宮健太朗

Twitterを買収し、Xに変えたことでも有名です。

イーロンも自分で戦略を考え、自分で実行するワンマン。

事業を成功させるためには、仲間の反対があろうと突き進みます。

自分で決断する力と、成し遂げる実行力があってこそ、この成功があるのです。

ワンマン経営の弊害

しかし、ワンマン経営がすべてうまくいくわけではありません。

ジョブズは一度失脚し、その後appleに復帰。

イーロンはX買収時のレイオフが賛否を引き起こしました。

完全なワンマン経営は、どこかで問題が起きてしまうもの。

部下の反発にあい、組織が瓦解することも珍しくありません。

ワンマン経営から抜け出すために大事なのが、組織の自走。

山宮健太朗

従業員たちが主体性を持ち、行動できる組織が強い組織です。

自走する組織を作るためには、下記の記事もぜひご覧ください。

ワンマン経営から抜け出す方法

ワンマン経営から抜け出す方法には、以下の方法があります。

ワンマン経営から抜け出す方法
  • 従業員に権限を与える
  • 従業員に仕事を任せる
  • 従業員の意見を汲み上げる
  • マニュアルを作成する
  • 組織コーチングを受ける

従業員に権限を与える

ワンマン経営から抜け出すには、従業員に権限を与えましょう。

山宮健太朗

決断できる人間を増やします。

ワンマン経営になってしまうのは、全て経営者が決めているから。

理想は、会社運営のことだけを経営者が決断する状況です。

現場のことは現場に任せ、管理者が決断する。

権限を与えて、現場を管理できる人材が増えるとワンマンから抜け出せるでしょう。

従業員に仕事を任せる

従業員に仕事を任せることも覚える必要があります。

ワンマン経営に多いのが、プレイヤー業務を行う経営者。

経営者が仕事をしているから、従業員が成長しません。

山宮健太朗

大事な仕事だからこそ、従業員に任せてみるのが大事。

自分の業務をどれだけ従業員に預けられるかも、ワンマン脱却には必要です。

従業員の意見を汲み上げる

従業員の意見を取り入れ、反映させるのも大事です。

ワンマンになっているのは、現場の意見を聞かないから。

自分が正しいと思い込んでいると、意見を聞けなくなります。

山宮健太朗

立場に関係なく、幅広い意見を取り入れるのが大事。

客観的に判断することが、組織運営には求められます。

マニュアルを作成する

マニュアルを作成し、仕事がしやすい仕組みを作りましょう。

山宮健太朗

誰でも成果を出せる仕組みです。

ワンマンになるのは、経営者しかできないことがあるから。

マニュアル化して、誰でもできる状況を作ります。

「経営者しかできない」から、「従業員もできる」に。

経営者しかできないことを、減らしていくのがポイントです。

組織コーチングを受ける

ワンマン経営脱却に向け、組織コーチングを受けてみましょう。

組織コーチングは、自走する組織を作るコーチング。

従業員が主体性をもって働けるようになります。

また、組織コーチングは経営者を変えるコーチング。

山宮健太朗

経営者の意識が変わることで、組織全体の姿が変わります。

たとえば、株式会社BUDDICAの中野社長。

元々はワンマン経営でしたが、組織コーチングにより変化。

山宮健太朗

従業員に任せることができるようになりました。

ワンマン経営から抜け出すには、組織全体の変化が重要。

組織コーチングの効果は下記の動画でも紹介しているのでぜひご覧ください。

ワンマン経営に関するよくある質問

よくある質問

ワンマン経営に関するよくある質問を紹介します。

  • ワンマン経営の欠点は何ですか?
  • ワンマン経営で大企業になった例は?
ワンマン経営の欠点は何ですか?

ワンマン経営の欠点は以下の通りです。

  • 成果が経営者に依存しやすい
  • 従業員の主体性が失われる
  • 後継者や管理職が育たない
  • 人材が離職しやすい

ワンマン経営は、経営者依存が激しくなります。

人材を育て、権限や仕事を与えていくことが大事です。

ワンマン経営で大企業になった例は?

ワンマン経営で大企業になった例は、以下のような企業があります。

  • apple
  • テスラ
  • ユニクロ
  • ソフトバンク
  • 日本電産

まとめ:ワンマン経営には限界がある!抜け出す5つの方法を解説

山宮健太朗

ワンマン経営は、いつか限界が来るもの。

ワンマン経営から抜け出すためには、以下の5つが大事です。

ワンマン経営から抜け出す方法
  • 従業員に権限を与える
  • 従業員に仕事を任せる
  • 従業員の意見を汲み上げる
  • マニュアルを作成する
  • 組織コーチングを受ける

ワンマン経営から抜け出したいと感じたら、組織コーチングを受けましょう。

組織コーチングは自走する組織を作るコーチング。

従業員に仕事を任せられるようになり、ワンマン経営から脱却できます。

組織コーチングの大きな効果は、経営者自身が変わること。

経営者の意識が変わり、従業員に伝わることで組織が変わります。

ワンマン経営から脱却し、組織を作り上げた企業事例を以下でご紹介。

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この記事を書いた人

株式会社ミズカラ 最高執行責任者。プロコーチ。株式会社BUDDICA COO。 株式会社ミズカラ入社後は、個人向けコーチングの事業責任者に就任。1期目で年商3,000万を達成する。その後は組織コーチングに取り組み、以下の実績を持つ。「社員売上2.5倍」「3ヶ月で月商130%アップ」「半年間で月商約1,300万円増加」組織と全力で向き合い、日々企業の変革を推進。

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