「仕事の責任だけ増えて給料は変わらない」
「このまま仕事量と責任だけ増えていくの?」
この記事では、仕事の責任だけ増えていく理由と状況を変えるための対策について解説しています。
「仕事の責任だけ増えていく」
「だけど給料は上がらない」
「なんだか自分だけ損しているような気がする」
仕事に慣れて幅広い業務を任されるようになったものの、責任だけが増えて給料は変わらない状況が続くと、モヤモヤしてしまうもの。
この記事では、仕事の責任だけ増える現状から抜け出す7つの対策と必要なマインドについて、4,000人以上のキャリア相談を受けてきたキャリアコーチングのプロが解説します。
この記事を読むと、責任と報酬が見合う働き方ができるようになり、自己成長や学習に時間を割けてやりがいのある仕事ができるようになります。
仕事の責任だけ増えてモヤモヤしてしまうのは、自分の強みを活かしきれていないからかもしれません。
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仕事の責任だけ増えてしまう5つの原因
仕事の責任だけ増えてしまう原因として、以下があげられます。
- 給料制度が成果を反映しにくいから
- 「できる人」に仕事が偏りやすいから
- 評価基準があいまいで昇給につながらないから
- 自分の成果を発信しきれていないから
- 慢性的な人員不足が続いているから
給料制度が成果を反映しにくいから
原因の1つとして、給料制度が個人の成果や貢献が給料に反映されにくいという構造的な問題があります。
- 年功序列や経験年数を重視する制度
- あいまいな評価基準
上記のように、いくら責任が増えて成果を出しても、給料に直結しないケースが多々あります。
結果的として、責任だけ増えて給料は上がらない状態が続き、社員のモチベーションの低下や不満が蓄積されやすくなるのです。
「できる人」に仕事が偏りやすいから
責任感が強く、能力の高い「できる人」ほど、多くの仕事を任されがちです。
上司としては、安心して仕事を任せられる優秀な部下に頼りたくなるのは自然な心理です。
しかし、結果として特定の社員に業務が集中し、責任も雪だるま式に増えていく原因となります。
組織としては効率的に業務を回せる一方で、特定の個人に過度な負担と責任が集中してしまうのです。
もし、自分だけ仕事や責任が一方的に増やされている場合は、上司に相談して業務量を調整してもらう必要があります。
評価基準があいまいで昇給につながらないから
会社の評価制度があいまいだと、個人の努力や成果が正当に評価されにくくなります。
上司の主観や印象によって評価が左右される場合、どれだけ責任の重い仕事をこなしても正当な評価にはつながりません。
どれだけ難しい業務や責任ある仕事を任されても、正当な評価や昇給に結びつかなければ、モチベーションは下がってしまいます。
「どのような成果を上げて、どう評価されれば昇給につながるのか」
上司に仕事の評価基準を具体的に確認しておくのが重要です。
評価項目や基準が明確になれば、目標設定もしやすくなり、成果を効果的にアピールできます。
自分の成果を発信しきれていないから
どれだけ責任ある仕事で成果を出していても、上司や周囲に伝わっていなければ評価にはつながりません。
特に、チームで進めるプロジェクトや、複数の業務を並行して担当している場合、個人の貢献度は見えにくくなりがちです。
「縁の下の力持ち」に徹せず、自分の成果を適切にアピールしていく必要があります。
日々の業務報告や定期的な面談の場で、具体的な数値や事実を提示しながら、自分の成果を具体的に伝えましょう。
受け身の姿勢で待つのではなく、自ら成果を発信する意識を持てば、現状を変えるきっかけをつかめます。
自分の成果をアピールするためには、自分の強みを把握しておく必要があります。
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慢性的な人員不足が続いているから
多くの企業で慢性的な人手不足が続いているのも、責任だけ増やされる原因の1つです。
新しい人材の採用が追いつかず、退職者が出ても補充されない状況では、必然的に社員1人当たりの業務量も増えていきます。
結果として本来の職務内容を超えた責任を負わされるケースが増えてしまうのです。
個人の努力だけでは解決が難しい構造的な問題であるため、会社全体で採用強化や業務の効率化に取り組む必要があります。
仕事の責任だけ増えていく現状を変える7つの対策
仕事の責任だけ増えていく現状を変えるための具体的な対策を、以下で解説します。
- 成果を数値で可視化して評価を引き上げる
- 業務の断捨離で余計なタスクを手放す
- 残業時間を記録し労働時間を正当に申告する
- スキルアップして市場価値を高める
- 部署異動を提案する
- 転職を検討する
- 信頼できる人に相談する
成果を数値で可視化して評価を引き上げる
自分の成果を客観的な数値で示せるようにしておけば、仕事の評価を引き上げやすくなります。
具体的な数字で成果を可視化させれば、仕事の貢献度を明確に伝えられるからです。
- 業務改善によって削減できた時間やコストを数値で示す
- 担当プロジェクトの売上・受注率などの変化をグラフ化する
- 顧客や他部署からの評価を定期的に記録する
また、目標設定の段階から、成果を測定できる指標(KPI:重要業績評価指標)を上司と共有しておくのがおすすめです。
日頃から実績を記録する習慣をつけ、評価面談のときに具体的なデータとして提示できるように準備しておきましょう。
仕事の成果を把握するためには、具体的なGOAL設定が重要です。
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業務の断捨離で余計なタスクを手放す
責任感の強い人ほど、多くの業務を抱え込みがちです。
しかし、すべてのタスクが同じ重要度ではありません。
まずは自身の業務を洗い出し、「重要度」と「緊急度」の2軸で整理してみましょう。
「重要でも緊急でもないタスク」や「他の人に任せられるタスク」を思い切って手放せば、本当に注力すべき重要な業務に時間を割けるようになります。
業務の断捨離は、単なる手抜きではなく、生産性を高めるための戦略的な選択です。
どの業務を手放すべきか、上司に相談しながら進めることで、チーム全体の業務効率化にもつながります。
残業時間を記録し労働時間を正当に申告する
サービス残業が常態化すると、心身の疲労や精神疾患につながるリスクが高まるので、絶対に避けるべきです。
タイムカードだけでなく、PCのログイン・ログオフ履歴や業務日報など、客観的な記録を自分でつけておくのが重要です。
もし残業代が正当に支払われていないと感じる場合は、まずは人事部や信頼できる上司に相談しましょう。
それでも改善されない場合は、労働基準監督署などの外部機関に相談することも1つの手段です。
自分の権利を守るためにも、労働時間を正確に記録し、正当な対価を要求する勇気を持ちましょう。
スキルアップして市場価値を高める
自分のスキルを高めて、市場価値を向上させていけば、現状を打開する強力な武器になります。
現在の会社での交渉力を高めるだけでなく、より良い条件の企業へ転職する道も見えてきます。
現在の職務に関連する専門スキルはもちろん、将来のキャリアを見据えたスキルの習得も効果的です。
国でも、働く人の学び直し(リスキリング)を支援しています。
厚生労働省の「教育訓練給付制度」などを活用すれば、費用の一部補助を受けながらスキルアップが可能です。
参考:厚生労働省「教育訓練給付制度」
部署異動を提案する
現在の部署の評価制度や人間関係、業務内容に問題がある場合、社内での部署異動を提案するのも1つの方法です。
環境を変えることで自分の能力が別の形で評価され、新たなやりがいを見つけられる可能性も。
これまでの経験を活かせる部署や、興味のある分野の部署を検討してみましょう。
「社内公募制度」などの制度を活用し、自身のキャリアプランを会社に提示すれば、前向きな姿勢をアピールできます。
ただし、異動が必ずしも希望通りになるとは限らないため、情報収集をしっかり行い、慎重な検討が必要です。
転職を検討する
社内での改善努力を重ねても状況が変わらない場合は、転職を検討するタイミングかもしれません。
自分のスキルや経験を正当に評価し、より良い待遇を提供してくれる企業は必ずあります。
責任と報酬のバランスが取れた、より良い環境を求めるのは、自分のキャリアを守るうえで非常に重要です。
まずは転職エージェントに登録して情報収集をしたり、キャリア相談をしたりと具体的に行動してみましょう。
転職活動を始めれば、客観的な視点で自分の市場価値を把握できます。
視野を広げ、自分にとって最適な働き方を見つけるために、転職という選択肢を常に持っておくのが大切です。
信頼できる人に相談する
自分1人で悩みを抱え込むと視野が狭くなり、精神的にも追い詰められてしまいます。
1人で悩まず、信頼できる人に相談してみましょう。
同僚や上司、友人、家族など信頼できる相手に話すだけでも、気持ちが楽になるはずです。
コーチングとは
コーチからの質問を通して思考を整理し、自分自身で最適な答えや行動を導き出す支援方法のこと。
利害関係のない第三者からの客観的な意見が、これからの選択を冷静に考えるヒントになります。
仕事の責任だけ増える状況を放置するリスク
責任だけが増えて給料が上がらない状況を放置してしまうと、心身に深刻なダメージを与えるリスクがあります。
仕事へのモチベーション低下から始まり、次第に慢性的なストレスとなって、不眠や食欲不振といった身体的な不調につながることも少なくありません。
さらに責任だけが増える状態が続くと、何事にも意欲がわかなくなり、うつ病などの精神疾患を発症するリスクが高まります。
自分の心と体が発しているサインを見逃さず、限界を感じる前に対処するのが何よりも大切です。
仕事の責任だけ増える状態への向き合い方
仕事の責任だけ増える状態への向き合い方を、以下で解説します。
- 責任の重さを成長のチャンスに変える
- 5年後、10年後のキャリアを具体的に考える
責任の重さを成長のチャンスに変える
責任ある仕事を任されるのは、能力やポテンシャルが会社から期待されている証拠です。
プレッシャーは大きいかもしれませんが、困難な課題を乗り越える経験は、自分にとって大きな成長につながります。
- 問題解決能力
- 交渉力
- リーダーシップ
上記のように、通常の業務では得られない貴重なスキルを身につけられるのです。
責任ある仕事でスキルアップできれば、自分の市場価値も高まります。
たとえ現在の会社で給与に反映されなくても、得られたスキルと実績は、将来のキャリアにおいて大きな財産になります。
「やらされている」と考えるのではなく「成長の機会を与えられている」という捉え方に変えれば、仕事へのモチベーションも変わってくるはずです。
5年後、10年後のキャリアを具体的に考える
目の前の不満だけに目を向けるのではなく、5年後、10年後の自分のキャリアを具体的に描いてみましょう。
- どのような役職に就いていたいか
- どんなスキルを身につけていたいか
- どのくらいの年収を得ていたいか
将来なりたい自分の姿や、実現させたいキャリアを具体的に描いてみましょう。
長期的なキャリアプランを立てれば、現在の仕事が将来の目標達成のために、どんな意味を持つのかが見えてきます。
責任ある仕事が未来への投資であると理解できれば、困難な状況を乗り越えるための強いモチベーションにつながります。
仕事の責任だけ増えるときによくある質問
仕事の責任だけ増えるときによくある質問を、以下にまとめました。
- 自分だけ仕事量が多いのはなぜですか?
- 部下をダメにする上司の特徴は?
- 転職と社内に残るのとでは、どちらが得ですか?
- なぜ仕事の責任だけ増えて給料は上がらないのですか?
- 仕事の責任だけ増える状況が続くと、どうなりますか?
- 自分だけ仕事量が多いのはなぜですか?
-
自分1人に仕事が集中する主な理由は、仕事の能力が高く、上司や同僚から信頼されているからです。
また、責任感が強く頼まれた仕事を引き受けてしまう性格も、原因の1つとして考えられます。
一方で、組織として業務分担がうまくいっていなかったり、単純に人手が足りていなかったりする可能性も。
まずは、自分のキャパシティを超えている現状を上司に正直に伝えるのが重要です。
- 部下をダメにする上司の特徴は?
-
部下をダメにする上司には、いくつかの共通点があります。
部下をダメにする上司の例- 具体的な指示を出さずに丸投げする
- 失敗を過度に責める
- 責任を部下になすりつける
上記例の他にも、パワーハラスメントに該当するようなケースもあります。
部下をダメにする上司の下では正当な評価は期待しにくいため、さらに上の上司や人事部に相談しましょう。
- 転職と社内に残るのとでは、どちらが得ですか?
-
一概にどちらが得とはいえません。
個人の価値観やキャリアプラン、会社の状況によってそれぞれ異なります。
社内に残るメリット- 慣れた環境で働ける安心感がある
- 社内の労働環境が改善される可能性がある
転職するメリット- 給与アップや新しいスキルを習得できる
- キャリアチェンジのチャンスがある
両者のメリット・デメリットをよく比較し、自分にとって何が最も重要なのかを考えて判断しましょう。
- なぜ仕事の責任だけ増えて給料は上がらないのですか?
-
仕事の責任だけ増える原因は1つではなく、複数の要因がからんでいます。
仕事の責任だけ増える原因- 成果を反映しにくい給与制度
- 「できる人」に仕事が集中する体制
- あいまいな評価基準
- 成果の発信不足
- 慢性的な人手不足
上記の要因が複雑にからみ合い、責任と給与のバランスが崩れてしまうのです。
詳しくは、本記事の「仕事の責任だけ増えてしまう5つの原因」をご覧ください。
- 仕事の責任だけ増える状況が続くと、どうなりますか?
-
仕事の責任だけが増える状況が続くと、心身に大きな負担がかかります。
モチベーションの低下から始まり、ストレスによる不眠や体調不良、さらにはうつ病といった精神疾患につながるリスクがあります。
仕事のパフォーマンスも低下し、キャリアにも悪影響を及ぼしかねません。
限界を感じる前に、早めに上司に相談したり、部署移動や転職を検討したりといった対策を講じましょう。
まとめ:仕事の責任だけ増えて給料は上がらない|現状を変える7つの対策を解説
仕事の責任だけ増えて給料が上がらない背景には、慢性的な人手不足や会社のあいまいな評価基準など、さまざまな要因が重なっています。
責任だけが増える状況を変えるための具体的な対策は、以下のとおりです。
- 成果を数値で可視化して評価を引き上げる
- 業務の断捨離で余計なタスクを手放す
- 残業時間を記録し労働時間を正当に申告する
- スキルアップして市場価値を高める
- 部署異動を提案する
- 転職を検討する
- 信頼できる人に相談する
責任の重さを成長のチャンスと捉えつつ、長期的なキャリアを見据えて行動するのが大切です。
自分の仕事が正当に評価され、納得のいく働き方を実現するために、今日からできる一歩を踏み出しましょう。
どうしても1人で現状を変えるのが不安な方は、コーチングを受けるのがおすすめです。
コーチングを受ければ、自分の無意識にある本当の欲求や隠されていた才能に気づけます。
自分の才能や価値観に向き合いたい方は、ぜひコーチングサービスを利用してみてください。
コーチングについて詳しくは、以下の動画で解説しています。